家族(夫)が2021年7月に4級のアマチュア無線(4アマ)を受けるという事で折角なので自分も無線の資格取ろうと思い立ちました。
私は4アマは子供の頃に取得済みだったりします。
という事で第一級陸上無線技術士。
【技術士】ってなんかカッコイイというのと、電気通信主任技術者の伝送交換の資格を持っていた為、基礎と無線工学Aが免除になるので全科目を勉強せずに済むというのが理由です。
第一級陸上特殊無線技士、もいいかなと考えたのですが過去問をさらっと見たらもう少し上位資格狙ってもいいかなー、と思ったのも理由だったりします。
第一級陸上無線技術士はよく一陸技、と呼ばれていたりする資格で、放送局などで使われる資格だったりしますが、友人には「ガンダムで例えるなら地球にコロニーを落とす為の資格」と説明しています(笑
受験料は¥16,563
公益法人日本無線協会へ振込。
同時に夫の4アマの¥5,163も振り込みました。
またありがたい事に会社の推奨資格にも入っていたので出張費が支給されたりしました。
概要
第一級陸上無線技術士
第一級陸上無線技術士は放送局、電気通信業務用等の固定局、無線測位局等すべての無線局の無線設備の技術的な操作を行うことができます。
似たような名前の資格で第一級陸上特殊無線技士というものがあるのですが、こちらは操作範囲が、電気通信業務用や公共業務用等の多重無線設備を持つ固定局・基地局等の技術的操作(30MHz以上の電波を使用する空中線電力500W以下に限る)となっています。
試験日程・試験科目・受験料等
年に2回、7月と1月に開催されます。
試験月が7月の場合は申し込みは5月、試験月が1月の場合は11月申し込みとなります。
申し込み方法は基本的にはインターネット申し込みとなっており、受験料は16,500円となります。
試験時間は、無線工学の基礎、無線工学A、無線工学Bが2時間30分(150分)、法規は2時間(120分)となっております。
試験は二日間おこなわれ、1日目は無線工学の基礎(午前)、法規(午後)。
2日目は無線工学A(午前)、無線工学B(午後)
となっております。
勉強開始
まずは分厚い過去問題集を購入しました。
古い過去問題集は中古で購入しています。
分厚い割に解説があっさりしすぎていて無線資格初心者にはちょっとつらいかなと思いました。
一陸技は試験対策の本があまり豊富では無いので、この分厚い過去問集をメインに使っている人が多いようですね。
紙で過去問を見たいという場合には良いとは思うのですが、そうじゃなければ過去問サイトから過去問をDLしてタブレットで見て、youtubeや適当な過去問解説サイトを見ながら勉強しても良さそうかな、なんて思ったり。
無線工学については知識が薄すぎる為過去問題集よりは説明が詳しそうな本を追加で購入しました。
こちらは比較的読みやすく解説が丁寧でおすすめです。
ただ、収録されている問題数は多くないので、この本1冊だけでは厳しいと思います。
無線工学B
7月受験の為2月から勉強開始しました。
まず何はともあれ過去問題(無線工学B)。
・・・・は?
自分の学力じゃ最初から最後まで何言ってるのかさっぱりわからない。
波動方程式???
波動砲ならヤマトで、波動関数ならシュタゲで聞いた事ある、というレベル。
とりあえず色々ぐぐったりしながら何となく理解していく。
ここのサイトの解説がわかりやすいかもです。
理解が進むと共にマクスウェル方程式ってすごく面白いという事に気が付く訳ですが、長くなりそうなのでここでは割愛。
あとyoutubeで無線工学の解説をしてくれているチャンネルがいくつかあったのでそちらも色々参考にさせてもらいました。
しかし全てきちんと理解して勉強を進めていくには5か月では時間が足りない。
必然的に捨て問が出てきます。
仕方ないので【無線の資格なのに対数の計算を捨てる】という暴挙に出ました(笑
よく一陸技では絶対に対数の計算を捨てるな、と言われていますが対数の計算は工事担任者AIDD総合種レベルで止まっているのであまり複雑な計算が伴うものは無理と判断。
ただし、それ以外の計算はある程度出来るようにしておくのと、暗記問題はしっかり覚えるようにはしました。
※ちなみにこの資格試験で対数の計算を捨てるのは【基本情報技術者試験で二進数の計算を捨てる】とか【電気工事士試験で複線図を捨てる】くらいの暴挙だと思います・・・
法規
同時に法規も過去問を見ながら進めていく。
過去問集に解説が無いので、ぐぐりながら色々なサイトを見て勉強しました。
過去問とほぼ同じ問題が出るのですが文章量が多いので暗記には結構時間かかります。
ただデ協資格(工事担任者・電気通信主任技術者)と違ってそんなに意地悪な出題は無いので、きちんと覚えなくてもなんとかなると思います(笑
いざ受験
試験会場は北海道札幌市の道特会館。
電気通信主任技術者(伝送交換)の会場もここだったので二度目です。
自分の住んでいる地域からは遠い為ホテルを取りました。
田舎者なので道に迷いたくないという理由から旅行代理店を利用してちょっと高めの会場近くのホテルを選択しました。
札幌市って東西南北に綺麗に碁盤目道路になっているので、そんなに迷う事はなくホテルへ到着。
試験日前の日の夕方に到着したので、飲み歩くという選択を取りたい所なのですが、出張という形でお休みを取らせて貰った為、自重してホテルでビールを飲む。
R03.07.12 法規の試験日
R03.07.12 13:00から試験開始なので試験会場に少し早めに入る。
トイレの場所を確認。
試験室はほぼ男性で埋まる。
トータルで30人くらいなのかな?結構多かった印象。
体格の良い人が多いからアンテナとか建てる現場の人なのかなとか想像してみたり。
女性は私を含めて2人。
やはり少ないですね・・・
注意点等の説明の後、問題用紙が配られ試験開始。
試験問題はほぼ過去問そのままで多少の手ごたえはあったので退室時間を少し過ぎた頃退室。
次の日に無線工学Bがあるにも関わらず親戚に会いに行ってその後に「折角の札幌だし地下鉄に乗ろう!」という謎行動に出る。
地下鉄であちこち回ってお買い物した後、ホテルに戻って爆睡。
いやぁ、お買い物って楽しいですね!
R03.07.13 無線工学Bの試験日
13:00から無線工学Bの試験なので7:00に起床。
起きてすぐに慌てて勉強を始める。(遅すぎ)
とりあえず周回不足の直近の過去問題をさらっとやるけれど集中出来ずホテルのチェックアウトもあって、あまり勉強は出来ないままでした。
前日に遊び歩いていたことを激しく後悔するも時すでに遅し。
試験会場に着いて席に座ったらとにかく勉強。
この時点では会社から出張費を貰っていたので、プレッシャーを感じていたのですが、問題を配られて試験が始まって問題を開いた瞬間、「あ、これ無理だわ」と諦めが付きました。
過去問で見たことがあるものできちんと覚えている問題もあったにはあったけれど、全体的な手ごたえは全く無し。
ほとんどがわからず適当にマークシートを塗り絵。
退室可能時間になって何人か退室した後、諦めて自分も退室しました。
試験終了から結果発表まで
他人の解答見ながら自己採点
絶望感と悲壮感を抱えたまま地元へ戻り実家にお土産を置いて帰宅。
大型掲示板やSNSで、解答を晒している人たちを見て答え合わせしてみる。
法規は9割正解。予想以上の結果に満足。
無線工学Bは125点中75点以上で合格なのだがそれぞれ違う個人がUPしている解答を見ながら採点してみると
78、72、75
落ちてるか受かってるかのギリギリのライン・・・?
報告~合格発表まで
会社へは「無理でした」と報告。
資格試験受ける時は落ちた時の報告が自分へのメンタルダメージ大きいので、受ける時は会社に報告せずに受けて受かった時だけ報告しようと心に誓う。
数日後、公式の解答が発表されて、無線工学Bを自己採点してみると・・・
76点!
マークシートの塗りのミスが無ければギリギリ合格点!!
とはいえ、試験後半は集中力落ちてるのでマークシートの塗りのミスが無いとは言えないのが悲しいところ。
その後会社から再度結果を聞かれたので「正式な合格発表はまだですが公式解答で採点した所、75点で合格の所、76点というギリギリボーダーラインでマークシートのマークミスが無いとも言えないので受かってるか落ちてるか微妙な所です」という正直な報告をする。
合格発表日、発表前にフライングで合格番号への直リンクが大型掲示板に貼られたので確認したら自分の番号があってホッ。
その後の正式発表を見ても番号はちゃんとありました。
そして数日後合格発表の葉書が届き、免状申請。
無事到着。
申請から免状到着まで3週間くらいで到着。
総務省系免状はキラキラしててオシャレ。
デ協資格は免状申請から到着まで10日くらいというパターン多いのですが、こちらはそれより少し長いくらいでした。
会社にも無事合格の報告が出来ましたし夫も無事4アマ合格して開局出来て安心しました。
仕事で会った無線に詳しそうなおじさんに聞いたら、一陸技の免状で4アマ時代のコールが他の誰かに使われてなければ復活させて開局可能と言われ、自分も無線またやりはじめようか迷っている所だったり。
仕事で移動距離がやたら長いから無線あると気晴らしになりそうだけど、会社に駄目って言われちゃうかなー?
個人的なまとめ。
トータルの勉強量
無線従事者国家試験過去問題集2冊 5周ずつ
吉川先生の過去問 無線工学B 4周
過去問題集に載っていない新しい過去問2回分を印刷したもの 2周
これから受ける人へのアドバイスと反省点
世間が言うように、絶対に対数の計算は捨ててはいけない。
捨てても受かる事は可能ですが落ちる可能性も高くてヒヤヒヤします。
あと問題の難易度に対して勉強量が絶対的に足りていないのが反省点。
無線工学Bの過去問はあと3周はやっておくべきだった。
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